【看病:再発予防】⑩再発予防後の「精密検査結果」

「再発予防の通院」が終わる数日前に、「大きな病院」で採血の予約が入っていました。

 

久し振りの「大きな病院」は、相変わらず混んでいました。

注射センター近くのエレベーターホールに、この科の主治医がいました。

 

夫は主治医に会いたいはずです。

でも、ちょうど採血中でした。

 

(どうしよう…)

(エレベーター来ちゃう…)

 

夫は、この病院の先生方をとても信頼しています。

先生方と話をする事が、一番の精神安定剤の様でした。

 

夫の気持ちを代わりに伝えたくて、主治医に声をかけました。

「先生!6回終わりました!」

「頑張りました!」

「痛い、痛い、って言っていました!」

 

主治医は、意外だった様です。

ニコニコと笑いながら頷いていました。

「ほぉー。」

 

採血が終わった夫に報告をしました。

夫は、主治医と直接会っていませんが、とても嬉しそうでした。

 

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そして、医療連携の「再発予防の通院」が終了し、「大きな病院」に戻りました。

 

まず、CT検査がありました。

ドキドキ。

行きは二人とも「無言」。

 

帰りにファミリーレストランでモーニング。

夫は、不安そうでした。

「何も無ければいいな…。」

「はい…。」

 

帰宅後は、疲れた様でバタンと寝てしまいました。

 

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検査結果は、1週間後。

 

前日は、落ち着かない様子でした。

「検査結果を聞くのが怖い…。」

「また、がんが見つかったら…と思うと落ち着かない。」

 

夫を見ている私まで胸が痛くなりそうでした。

その様な時は、義父母の遺影を見に行きます。

(あっ…笑っている…)

(大丈夫かも…)

 

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検査結果日。

予約は16:30。

 

結果説明前に、「CT以外の精密検査」がありました。

 

そして、結果説明。

血液・尿・CTほか精密検査。

 

主治医は真剣な顔でした。

「正常です。」

「ひとまず安心です。」

 

夫が一言。

「長かった…。」

 

主治医は笑っていました。

 

私も心の中で呟いていました。

(お疲れ様でした。)

 

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翌日、夫が話していました。

「昨日と今日とでは、同じ事をしていても気持ちが全く違う。」

「何をしていても、ニコニコしてしまい、心から笑える。」

 

この気持ちは、家族の私が想像する何十倍、何百倍、何千倍…なのだと思います。

 

そして、お世話になった「再発予防の通院」から、現在まで「異常なし」です。

手術をしてから「5年以上」経過しています。

この科では、「3か月毎に通院」「半年毎に精密検査」をしていますが、今のところは「毎回正常」です。

 

もし、「再発予防の治療」を強く勧められていなかったら、「非常に痛い」と聞いていたため、夫は予防治療をしていなかったと思います。

 

でも、あの時、夫は主治医の力強い言葉で決断しました。

「出来易い体質の様なので、予防をしておきたい。」

「出来れば8回。少なくとも6回は、最後までやり通して欲しい。」

 

「毎回正常」なのが、「再発予防の治療」の効果なのかどうかは、実際のところわからないそうです。

 

でも、患者の今後の事を思い、夫を真っ直ぐ見て、力強く仰って下さった主治医の言葉は、5年経った今でもハッキリと覚えています。

「予防をしておきたい。」

「最後までやり通して欲しい。」