【看病:50代①】⑯転勤先の夫と再会「皆様からの励ましの言葉」

先生(現院長)に、「この病院での手術」、「30代手術時と同じ主治医」のお願いをする事が出来たので、飛行場に向かう事にしました。

 1.目次「初めての入院(30代)外科」

 

 

部屋を出る時、先生(現院長)は笑顔でした。

ニコニコしながら声を掛けて下さいました。

「気を付けてね。」

「待っているからね。」

 

受付の皆様に御礼が言いたくて、帰りに寄りました。

お忙しいのに、一斉にパッと笑顔でこちらを見て下さいました。

満面の笑顔に、心が晴れて救われました。

 

不思議なのですが、ここから夫の転勤先に着くまで何も覚えていません。

 

病院から最寄り駅まで、タクシーかバスなのか…。

地下鉄を使ったのか、JRを使ったのか…。

いつもは飛行場のレストランで食事をしますが、この日は飛行場で何をしていたのか…。

機内ではいつも勉強をしていますが、何をしていたのか…。

 

病院を出て夫に会うまでの間の事は、何も覚えていません…。

 

なぜでしょう…。

病院が決まり、ホッとしたからでしょうか…。

夫に早く会いたい、という気持ちでいっぱいだったからでしょうか…。

 

 

夫の転勤先の飛行場に着きました。

到着ロビーで、夫が座っているのが見えました。

何事も無かった様に、笑顔で走って行きました。

 

夜遅くまで、それぞれの病院での話、今後の事などについて話し合いました。

 

 

翌日は引き継ぎのために出勤しました。
夫は所長でしたが、この組織では毎日朝礼があります。

この日の朝礼で、「病名はがん」・「東京に戻り手術」・「しばらく留守にする」事を話したそうです。

 

朝礼直後、職員の方々は一斉に「病名」や「症状」からネット検索を始めたとの事です。

代わる代わる所長室に入ってこられ、

「ネットで調べましたが、大丈夫みたいです。助かりますよ。」

「みんなで待っています。また明るい元気な顔を見せて下さい。」

など、励ましの言葉を頂いたとの事です。

 

この日、職員の皆様は仕事にならなかったと思います。

泣いてしまった方々には、「死ぬわけではないから。」と笑いながら話したそうです。

 

帰宅後は、晴れやかな顔になっていました。

「病名はがん」だと話した事で、手術に向けて気持ちを1つに集中出来た様でした。

 

 

東京に戻り、入院した直後に職員の皆様から千羽鶴が届きました。

「えっ、こんなに早く?」

「すぐに折って下さったという事?」

と驚きました。

 

華やかで美しい折り鶴です。

明るい綺麗な色だけを選んで下さった様です。

トップには大きな綺麗な花が2つ飾られていました。

 

「夫が眺めた時にどの様な気持ちになるか?」

「元気で明るい気持ちになって欲しい…。」

などと考えながら作って下さったのではないかと思いました。

インテリアみたいにとても綺麗です。

 

看護師さんも、「綺麗、綺麗!」「こんなに綺麗な千羽鶴は、はじめて!」と嬉しそうでした。

そして、夫が見える位置に千羽鶴を飾って下さいました。

 

遠く離れた土地から届けられた「心のこもった千羽鶴」に、夫だけでなく私も勇気づけられました。

職員の皆様、ありがとうございました。