手術前日に、「待望の主治医(30代手術時の先生)」にご挨拶をする事が出来ました。
手術の詳しい説明のため、午後4時半頃に看護師さんが迎えに来てくれました。
入院中、複数の看護師さんに聞かれました。
「先生とはお知り合いなのですか?」
「何か特別な関係なのですか?」
「主治医はしないはずなのですが…。」
(はい…)
(ご無理申し上げました…)
(病院の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです)
部屋に入ると、助手の女性の先生と二人で座っていました。
非常に厚い昔のカルテを触りながら、夫の顔を見てニコッとされました。
「あぁ、思い出しました。」
「カルテを見て、懐かしいなぁと思っていたところです。」
「それにしても、古いカルテがよく残っていた。」
まず、転勤先での検査の話でした。
主治医はとても満足そうでした。
「大変丁寧に検査をしてくれている。」
「詳細な検査に驚いている。」
「もっと詳しく調べたくてやり直す事もあるが、今回はその必要はない。」
「病院はどちらですか?」
女性の先生が説明をして下さいました。
「うちと同系列の病院です。」
「あちらの先生と副院長(現院長)が、検査の方法や分担について話し合った様です。」
そして、手術の話が始まりました。
「手術は、その部分だけ手術をして終わりというものではない。」
「手術をしたために、QOL(生活の質)が下がっては意味がない。」
「人工的な医療機器を使わず、自分の体だけで生活が出来る手術をする。」
そして、わかりやすい図を描いて説明をして下さいました。
繰り返し話していました。
「生命だけでなく、QOL(生活の質)も大切」
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夫が、この病院に初めて入院をした時(30代)の事を思い出しました。
入院病棟ラウンジでの、患者さん方の会話です。
「遠い県から、わざわざこの病院を希望して来る人もいる。」
➡理由は、“病院の考え方に賛同”
➡考え方は、“赤ちゃんの状態に戻す”
「悪い所だけを治療するのではなく、全身を検査してくれる。」
➡1つ病気が見つかったという事は、見えないが隠れている病気があるかもしれない。
➡そのため、他科との連携が綿密な病院
この話を聞いてホッとしました。
私は、検査が多くても全身を調べてもらいたいと思いました。
また、この様な話もしていました。
「全身を調べるため、検査は多い。」
「高齢者の中には体力が無くて、全ての検査が無理な人もいる。」
確かに難しい問題だと思いました。
中には辛い検査もあると聞きます。
一か所の検査でも、ご高齢の場合はご家族様も迷われるのではないでしょうか。
昔、茶道の師匠が話していました。
「迷ったら動かない。」
「それが今の自分の答え。」
「90年生きてきて感じた事。」
「動くべき時は、自ずとやってくる。」
この考えが、いつでも当てはまるわけではないと思います。
しかし、人生には難しい選択をしなければならない時があります。
悩んでも答えが出ない時、「迷ったら動かない」を思い出します。