【看病:50代③】⑩退院後に再会「2人の80代女性 ”まだまだこれから”」

4度目の入院期間は、約1か月でした。

退院後、「20年前に義母が話していた事」が気になり出しました。

 

『50歳になったら悪い物が全部出てくる』という話です。

『50歳になったら必ず2つの事をしなさい。

①2年に1回脳ドックを受ける事(会社の健康診断に無い、脳は手術が難しい)

②体を一度全部綺麗にする事(50歳になったら悪い物が全部出てくる)』

 

偶然だとしても、亡くなった義母の話どおりになっていました。

毎年、入院・手術・治療・精密検査…。

50代はまだまだ続きます。

終わりが見えない状況にとても不安でした…。

 

急に、昔勤務していた会社の元先輩に会いたくなりました。

80代の女性お二人(会社の同期)です。

 

★お一人は、私が新人時代にお世話になった教育係の女性です。

初めての30代入院時、「手術の数日前に」お見舞いにいらして下さいました。

「頑張って!」「それだけ言いに来たの。」

ご主人をガンで亡くされていらっしゃるので、手術を控えた患者の精神面をよくわかっていらっしゃいます。お見舞いは遠慮しようと思ったそうです。

でも、それよりも一言「頑張って!」と言いたくて来てしまったと言われました。

風の様に数分で帰られましたが、夫はとても嬉しかった様です。

 

あれから15年経っていて久し振りでした。

元気に挨拶をしました。

でも、新人時代からの私を良く知っている先輩です。

新人時代の教育係の方です。

なんでもお見通しです。

 

私の顔を見て一言。

「ご主人、お元気?」

 

我慢していましたが涙が出てきました。

(あっ…)

(わかっちゃった…。)

 

夫が病気を繰り返している、今までの事を泣きながら話しました。

 

昔と変わらない優しい笑顔で話して下さいました。

「あなたたちは、人生をしっかりと構成しているわ。」

「だから二人とも自信を持ちなさい。」

「まだまだ、これからじゃない。」

 

 

★もうお一人の方は、先ほどの女性と同期で勤務先で有名な女性でした。

とても華やかでお洒落で、男女問わず人気のある方でした。

夫と婚約中に、夜お食事に連れて行ってもらった事もありました。

 

笑顔でいたつもりですが、私の顔をじっと見ていました。

「ご主人、お元気?」

 

やはり隠し事は出来ません…。

「…なんでわかったの?」

 

笑いながら私の背中をバンバン叩きました。

「そんなのわかるわよー。」

 

私の事ならなんでもわかると言われました。

数年前に大病をしたとの事。

 

「病気をしたからこそ見えてくるものもあるのよ。」

「人生は、まだまだこれからよ。」

「だって、やりたい事が沢山あるんですもの。」

 

お二人とも80代です。

さすが!お二人とも変わっていない。

すごい!前向き!

 

 

夫に、お二人にお会いした事を話しました。

15年振りなので、一瞬驚いた顔をしていました。

私の腫れている目を見て状況を察した様でした。

 

「いろいろ話を聞いてもらったかい?」

「はい…。」

 

「お元気だった?」

「はい…。」

 

夫は、お二人に会った理由を聞きません。

でも、嬉しそうで、静かに笑っていました。

 

 

何十年も前の新人時代にお世話になった方に、急に会いたくなる事ってあるんですね。

弱い気を落としてもらい、パワーを頂き元気になりました。

 

しかし、5度目の入院はそう遠くはありませんでした。