【看病:50代⑤】④体調の悪い時に利用した「通勤電車代わりのシャトルバス」

6度目の入院日が近づくにつれて、体調がとても悪くなってきました。

 

精神面からくるものだと思いますが、手が腫れてワイシャツのボタンを留められない日もありました。

ハンドルを握れない事も…。

足が痛くて歩くのが大変な事も…。

 

東京の通勤電車は、まず座れません。

その上、携帯をいじっている人が平気でもたれてきます。

 

乗り換え時は、人の波に押されます。

駅構内を走っている人も多く見かけます。

 

30分位早めに出ても、状況はあまり変わりません。

 

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社会人は、体調が悪くても周りに気付かれない様に、努力をしてしまう事があります。

 

しかし、体調の悪い時に限って、特別な業務が入ってくる…。

本部での面接官。

大勢の前での講演。

その他…。

 

夫は、全て「やります」と返事をしていました。

 

(なぜ、次から次へと話が来るのかしら…。)

(もしかして、入院する事をまだ話していないのかも…。)

 

やはりそうでした。

いつ話すのかを聞いても、「考えている。」と一言だけ。

 

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夫の気持ちは、すぐにわかりました。

 

話すタイミングにより、人事異動の対象になる事もあります。

夫の勤務先は、大きな異動が4月と10月。

 

夫の異動はいつも4月。

翌月は10月の異動時期。

通常ならば対象ではありません。

 

しかし、何度も入院を繰り返しています。

今回は、6度目の入院です。

手術もあります。

 

毎回、皆さんにご迷惑をお掛けしている事は確かです。

私は人事経験が長いため、どの様な異動を言い渡されてもおかしくないと常々思っていました。

 

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(入院は10月中旬。)

(いつ話すのか…。)

 

(今は9月中旬…。)

(体調は段々悪くなってきている…。)

 

(たぶん10月に入ってから…。)

(何とか9月をやり過ごさなければ…。)

 

(通勤が辛そう…。)

 

その様な事を考えていた時、ある日路線バスの中で、「シャトルバスのパンフレット」が目に入りました。

 

空港行きのリムジンバスと同じ大きさですから、洗面所付きのシャトルバスです。

 

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勤務先に近い駅から、自宅の最寄駅まで直行でした。

 

一度帰りに乗ってみる事にしました。

その日は、「サラリーマンと思われる乗客5人」しかいなかったそうです。

 

満員電車で、疲れる事もなく…

乗り換えの混雑で、疲れる事もなく…

精神的に安定して、ゆっくり眠れたと話していました。

 

一度、シニア女子のグループと一緒だったそうですが、ずっと喋っている会話もうるさいと思わなかった様です。

 

気持ちに余裕が出来た様で良かったです。

 

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人生本当に、「いつ出会い」「何に助けてもらうか」わかりませんね。

 

ある日、手にした「シャトルバス」のパンフレット。

健康時は、目に入らなかったパンフレット。

いつも同じ場所にあったはずなのに…。

 

観光地の華やかな写真が多いため、通勤用に使う事になるとはまさか思ってもいませんでした。

 

夜景を見ながら、人の少ない静かな空間の中で、色々と考える事が出来たそうです。

 

「ほとんど寝ているけどね。」と笑っていました。

笑顔を見てホッとしました。

 

まさか「バス」に癒してもらう事になるとは…。

入院までの数週間だけですが、お世話になりました。