【看病:50代⑥】⑤急遽、2日後に「3次元画像を作成するCT検査」

「削った部分にがん」が見つかってから、今までにない速さで事が運んで行きます。

 

 

外科の主治医は、いつも顔色を変えません。

そのため、即座に状況を汲み取れません。

 

「削った部分にがん」

 

この言葉を聞いた時、

夫は、ガクッと頭が下がりました。

私は、「やっぱり…」と思いました。

 

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「やっぱり」というのは、生前義母から「何度も何度も」同じ事を繰り返し言われていたからです。

1-②義母からの教え「50歳になったらする事」
『義母は生前、何度も何度も同じ話を私にしていました。…』

 

夫の父親の家系は、男性が皆40代で亡くなっていました。

義母は、20年後の話を何度もしていました。

「50歳になったらがんが全部出てくる。」

「順番に取っていきなさい。」

「体を一度、ぜぇーんぶ綺麗にしなさい。」

 

「がんが全部出てくる」と言う時、

花が開く様な動作をしていました。

右手と左手、交互にパッパッと。

 

「ぜぇーんぶ」と言う時も、

いつも同じ動作をしていました。

両手を頭上に掲げて、「頭からつま先」まで一気になでる様な動作です。

 

生前、義母から何度も何度も聞かされていたせいでしょうか。

義母が夫の体の中で、順番に「がん」を出してくれている様な気がしてなりませんでした。

外科だけではなく「複数の科」にかかっていて、定期的に「詳しい検査」をしています。

それにも関わらず、「なぜか2㎝位の大きなポリープが1つ」見つかったのは、今までと同じ様に義母が「急ぎなさい」と、教えてくれたのだと思っています。

 

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夫は、頭を下げたままです。

混乱している様でした。

自分の体の中で何が起こっているのか…。

しかも、毎回、再発・転移ではなく「原発」です。

 

主治医の声が聞こえました。

「2日後に検査。」

「今までのCTとは違う。」

「3次元の画像を作成するもの。」

「前日は検査食。」

 

主治医はいつも平静です。

でも、この時は違いました。

「話し方や動きが素早く」感じました。

 

(いつもの先生じゃない…)

(さっきは、「早期の早期」・「一刻を争う手術ではない」って、言ってたのに…)

 

急遽、2日後に最新の精密検査「3次元画像を作成するCT検査」をする事になりました。

その日は、「義母の命日」でした。

 

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「削った部分にがん」が見つかってから、今までにない速さで主治医は事を運んで行きます。

主治医は、自分自身が納得のいくまで、徹底的に調べていました。

 

夫は、主治医に絶大な信頼を寄せています。

私たちが、無理矢理お願いをして主治医になって頂いた先生です。

どんなに辛い検査でも、指示通りに受けていました。

2-⑫アポなしで病院へ「断る事をしなかった職員の皆様」
『あの日は、無我夢中でした。…』

2-⑬30代手術時の病院に「手術、主治医のお願い」
『ちょうど同じ時刻、夫も転勤先の病院で医師から手術の説明を受けていました。…』

 

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検査は1・2月の2か月間。

その間も、仕事は休まずに行っていました。

 

年始ですので、夜は外部の会食などでスケジュールはいっぱいでした。

代表でスピーチをしなくてはいけない時もあります。

 

精神的に辛そうでした。

ある日、ぽつりと言っていました。

「普通にしているのが辛い…。」

 

勤務先では、笑顔でいるのでしょう。

下を向いている夫の両手を握って、黙って頷く事しか出来ませんでした‥。