【看病:50代⑥】⑪「大きな分かれ道」となる主治医の判断

毎年1~3月頃にかけて、「年1回の精密検査」をしています。

 

 

この年は、既に12月に「6つ目のがん」が見つかっていました。

そのため、CT2種類、内視鏡、血液などの検査は既に終わっていました。

 

残りは、あと1つ。

「胃カメラ」の内視鏡。

毎年「正常」と言われていました。

 

そのため、主治医も安心していました。

「胃は大丈夫でしょう。」

「検査はいつでもいいですよ。」

「手術後、落ち着いてからでも。」

「今回の入院中に、胃の検査をしてしまっても。」

 

夫は、仕事を休みたくありません。

夫の選択は当然こちら。

「今回の入院中に、胃の検査もしてしまう」

 

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2/中旬の入院日まで、あとわずか。

 

「手術」をするか、しないか…。

夫は、その事だけを考えていました。

 

しかし、主治医は「胃カメラ」の「検査時期」を考えていました。

主治医は、いつも「万が一の事」まで考えて下さる医師です。

 

急遽、「入院前」に検査をする事になりました。

「胃の検査ですが、やはり入院前にやります。」

 

夫は、黙ってしまいました。

「入院前」だと、仕事を休まなければなりません。

 

しかし、私たち夫婦は主治医に絶大な信頼を寄せています。

現院長(当時副院長)に無理矢理お願いをして、この外科医にずっと、初めての30代の手術から20年以上になりますが、今でも主治医になって頂いています。

この主治医の言う通りにしてきたから生きてこれています。

2-⑫アポなしで病院へ「断る事をしなかった職員の皆様」
『あの日は、無我夢中でした。…』

2-⑬30代手術時の病院に「手術、主治医のお願い」
『ちょうど同じ時刻、夫も転勤先の病院で医師から手術の説明を受けていました。…』

 

なぜ主治医が、急に「入院中の検査」ではなく、「入院前に検査」をする事にしたのか、理由はわかりません。

(長年の経験からなのか…)

(夫が、がんが出来やすい体質だからか…)

 

嫌な予感がしました。

(どうして急に「入院前」に検査をするの…?)

(どうして急ぐの…?)

 

色々な事が頭の中を駆け巡りました。

(先生のことだから、あらゆる状況を考えた上での判断のはず…)

(まさか、胃にもがんが見つかるのでは…)

(違う…胃ではなく…恐らく他の場所…)

 

「手術をしたくない」と考えている夫の前では、主治医に何も聞けません。

私は、主治医の顔をじっと見ながらドキドキしていました。

 

段々、確信に近い気持ちに変わってきました。

(たぶん…7つ目のがんが見つかる…)

(たぶん…私たちには想像つかない場所に…)

 

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夫は、1日でも、仕事を休みたくありません。

「今回の入院中に、胃の検査もしてしまう」を希望です。

 

帰りの車内では、夫はとても困った様子でした。

「もうこれ以上、職場に迷惑をかけられない。」

「職場にどの様に報告をしたらいいのか…。」

 

私は、返す言葉がありませんでした。

何度も入退院を繰り返し、職場の皆様にご迷惑をお掛けしているのは確かです。

 

 

しかし…

この時の「主治医の判断」は、このあとの夫の人生にとって「大きな分かれ道」の分岐点でした。