【30代】⑤内科の医師に教わった「夫を支える」という事

内科の医師から、
『夫を「支える」ことと、「甘やかす」ことは違います。』
と言われたことがあります。

一瞬、何を言われたのかわかりませんでした。
「奥さんは、支えているのではなく甘やかしています。」
と言って去って行きました。

 

余程目に余ったのでしょう。
確かに、「全ての事」を私がしていました。
本来「夫がすべき事」も。

理由は、後悔したくなかったからです。
死んでしまうと思っていました。

 

ふと、茶道の師匠から教わった、江戸しぐさの「さしのべしぐさ」を思い出しました。

それからは、自然と「支える」に変わって行きました。

「さしのべしぐさ」
相手の立場を理解し、相手の自主性を重んじ、必要なところだけさりげなく手を貸すこと。

茶道の師匠は、大正生まれです。
お稽古の後に、日本の歴史やことわざについていろいろ話をしてくれました。

「江戸しぐさ」については、江戸から伝わる思いやりの心。
江戸町民の、お互いを思いやる気持ち・美しいマナーだと教わりました。

その中でも特に、「さしのべしぐさ」・「傘かしげ」・「こぶし腰浮かせ」の3つの話をよくしていました。

「傘かしげ」
雨の日に、傘をすっと外側に傾けて、濡れない様にすれ違う気配りのしぐさ。

「こぶし腰浮かせ」
先に座っている人が軽く腰を浮かせ、少しずつ幅を詰め、あとから来た人のために一人分の空間をつくること。

 

今でも幾度となく、『夫を「支える」ことと、「甘やかす」ことは違います。』という言葉を思い出します。

妻として、日本人としての心を見直すきっかけを作って下さった、内科の医師(現副院長)に感謝をしています。